北海道フィールドレポート

道東の川でアメマスを狙う





2月下旬。春まだ遠い北海道は一面の銀世界。まだ真冬だが、相も変わらずこの日はいつも通り日の出前からの出撃となった。身支度を済ませ、一路道東の某河川へと車を走らせる。
目的地に到着後、ふと川を見ると減水気味の状態であった。通常よりもポイントが限られるなぁと思いつつタックルを準備し川へ降りる。
ミノーをセットし、暫く探るも反応が悪い。一度チェイスを確認したが、フッキングにまでは持ちこめない。午後から天候が悪化するのはわかっていたので、早々に結果を出したいと思いながら探ってゆくが、魚からの反応はすこぶる鈍い。ここ数ヶ月特に感じるのだが、魚の活性が芳しくない。私自身、この川には冬になってから毎週通っているから、状況は良く分かっているつもりだ。もともとこの川は、道東でも屈指の激戦区のため、一年中攻められていることもあって魚がスレ気味であることは否めない。しかし、それらの要因を考慮してみても、今期は予想以上に喰いが渋いと感じるのだ。


この日も状況は渋いと判断し、派手なアプローチを避け、スローで見せて喰わせるやり方に変更する。
ルアーをリッジディープ90F(2004年仕様)にして、クロスキャストで対岸の流芯へ着水させる。若干潜行させ、ティップを立てながら中層を流芯沿いに見せていくとヒット。結構な重量感が伝わる。暫くのやりとりの後、上がってきたのは60cm弱のアメマス。見ると、黒ずんで痩せた越冬の個体ではなく、コンディション抜群の太ったアメマスだった。
このアメマスがヒットする前には、同行者が先に一本上げていたこともあって、若干のプレッシャーがあり、リーリングスピードが微妙に速くなっていたことを自分で感じていた。このため、気を落ちつかせてキャストし丁寧にリーリングすることを心がけた直後のヒットだった。この1匹で活性が低いことを確信し、すばやくリリース、次へと進む。


その後は、リーリングスピードが合ったためか、コンスタントにヒットがあった。しかしながら、やはり60cm前後が多くサイズアップできない。アップストリームでもキャストし誘って見るが、何か違う。時間の経過とともに雪代が入ってきて水温が低下し活性がさらに下がっているように思えた。
アメマスの着き場になるようなスポットを丁寧にかつ微妙にアプローチコースを変えながらじっくりと攻めてみる。すると、その数投目ロッドティップに生命感が伝わる。"ヒットだ"直ぐに合わせを入れロッドを寝かせて応戦する。先ほどまでの引きに比べると、今度はトルクがある。慎重なランディングの後、上がってきたのは66cmとこの日の最大魚。
写真を取り、直ぐにリリースする。

この日は、非常に厳しい状況ながらも十数本のアメマスと出会うことができた。タフな状況下であればあるほど、ルアーの選択やアクションが確実に釣果に明暗を落とすことになる。
今回の釣行を振りかえってみても、私が信頼するリッジディープを最初のアプローチ通り、やや早めにリーリングし続けていたら、恐らくキャッチできたアメマスの数は半分以下であったと思われる。しかし、リトリーブスピードを緩めても適度なアピール力をもつリッジディープの特性を知っていた私は、アメマスの活性に合わせて引き続けることができたため、良い釣果に恵まれたと思われるのです。


現在は、たくさんのルアーが店頭に並んでいるが、私にとって重要な点をカバーしているミノーは、まだまだ少ない。他のアングラーの方でも店頭で何が違うんだろう?と疑問に思いながらいくつものルアーを購入されているのではないでしょうか?私にとって重要なのは、アクションの質であり、飛距離であり、静粛性能であり、適度なアピール力などとなり、具体的なイメージを持っています。
様々なルアーがたくさんのメーカーからリリースされている中にあっては、色々試すことも重要であると同時に、特定のルアーを使いこんでみることもルアーの癖を知る上でかなり重要です。それを知って初めて、自分のスタイルにあった"自分のミノー"を見つけることができ、釣果に繋がってゆくでしょう。自分の好みはもちろん、刻々と変わるフィールドコンディションに柔軟に対応して、トラウトとのゲームをより一層楽しみたいですね。
フィールドスタッフ 後藤 全宏

フィッシングデータ
ロッド:シマノ カーディフ モンスターリミテッド83
リール:ダイワ トーナメントエアリティ2500
ライン:ファイヤーライン8ポンド直結/リーダー無し
フック:自作シングルフックに交換
ルアー:リッジディープ90F(2004バージョン)、リッジディープ70F
リッジ70S、90F、オルビット65スライダー など・・・ 。


追伸:2004年仕様リッジディープ90Fの使用感

昨年末に私の手元に届いたニューバージョンのリッジディープ90Fは、見た目には"変わった"ところがわかりづらく、僅かなマイナーチェンジというイメージであった。しかしその後、今回のようにフィールドで使っていると、フィーリングの違いに驚かされる。2003年モデルでは、引き感がしっかりしたアピール系のアクションであったため、場所によってはやや重たく感じる点があった。
しかし2004年モデルでは、この点が改良され非常に心地よい引き心地となった。今回のようなシビアな釣行において、1ヶ所のポイントを数回にわたりアプローチしたい場合は魚に与えるストレスも少なく、攻めつづけられる。
ロールが加わった分、水受けが弱くなり潜行能力が落ちたかと思ったが、その点も全く不足はない。また、初めてリッジディープを使用した際、サイドフラッシュデザインによるアピール力が強いので、ディープミノーではあっても特に深く潜行させる必要は無いと感じたことも覚えている。
実際、水深の有る河川でも、それほど潜行させずにヒットに至っているのが殆どである。他社のものと色々比較していたが、それほど潜行させなくてもヒットに導けるのはやはりサイドからベリーにかけてのアピール度の高さ故と感じずにはいられない。べったり底に張り付いている魚でも浮上して喰って来るのを何度も目撃している。ミノー自体の威力は相当なものだと実感している。是非、皆さんにもお試し頂きたい実力派ミノーです。