| ■サイレントの有効性 | ![]() |
ルアーローテーションで最も一般的なのが、ルアーの種類やカラーの変更といったものかと思います。
これに加え、我々が提唱してきたのが静粛性・サイレント効果です。
日本でもルアーフィッシングがポピュラーな存在になり、その代表的な対象魚であるバスやシーバス、トラウト類が生息するフィールドにはたくさんのアングラーが入りました。魚の数も安定し始め、もともと学習能力が高いフィッシュイーターは、ますます釣りづらくなった訳です。
個体数が安定し、しかも賢くなった魚を効率良く釣る為に、私達はルアーの根本的な性能を上げる必要を感じました。それが、サイレント性能をもちながら、フィールドを広範囲に攻めることができる飛距離をも持ったプラグの開発でした。
定期的に人が攻めるエリア、ポイントの魚はラトルの音や波動を学習する為、また学習しやすい為に、興味は抱いてもバイトには至らないケースが出てきます。
実際に経験した事例で、ボートシーバス船での事です。水深7m付近に群泳していたシーバスに対して初期反応が良かったのは、やはりラトルインタイプのプラグでした。しかも、幾度かラトルインタイプのルアーを通していると、魚探に映る群れ自体の活性が上がり1m以上も浮上してくるのです。当然、フックアップもしてきます。
しかし、恐らく何百匹といるであろう、その群れの中において釣れ続くのは数匹でした。しかし、その後にタイミング良くサイレントタイプをキャストすると、トータルキャッチ数は格段に上がる事があったのです。要するに、水中においてもティーザーとしての役割をラトルが果たした訳です。
このケースではラトルタイプのルアーだけでは、釣果は伸び悩みました。なぜか?釣れ続か無い理由には諸説ありますが、ジップベイツのテスターの意見を総合すると、面白い事が浮かび上がってきます。
それは、フックアップまでの誘いの音にスレるのでは無く、フックアップした後からのシーバスの行動に起因しています。
シーバスは、フックアップと同時に非常に激しくルアーを外そうと頭を振って抵抗します。その際に、ルアーが発するラトル音やウエイト音が、シーバスの針を外そうとする行動に同調して徐々にそれが警戒音に変わって行くようです。
バスにおいても、ランカーを専門に狙うアングラーの間では、ルアー自体の音はもちろん、スタイルにおいてもエンジンやエレキを使用せずゴムボートで静かにポイントにアプローチすることを徹底していたり、ウエーディングスタイルで無駄な動きをせず、回遊してくるランカーをひたすら狙ったりしているのです。
上述させて頂いたのは一例ですが、今後はバスやトラウトに関しての事例も、追々御紹介していきたいと思います。
このような背景をもとに、私達の「飛距離が出せるサイレントプラグ」の可能性の追求が始まった訳です。何しろ、水中においての音の伝わり方は空気中の4倍以上ですから、ルアーが発する音や振動は、我々の想像を遥かに超えたところで、魚達に伝わっているのです。しかもそれは、自然界には存在し得ない人工的な音で。
ルアーフィッシングは、クレバーなフィッシュイーターを相手にした攻略手数の多い謎解きゲームです。今後、皆様の手でサイレントプラグの可能性を更に広げて頂けたら光栄です。